読破までの時間:3日間 話す口調で書かれており、親しみやすそうでいて、実は文体に慣れて読み進めるのに結構時間がかかりました。 3日間の講義形式になっています。第一日目「学問の愉しみ」第二日目「読書の幸福」第三日目「遊びは創造」。印象に残っているのは、常にたゆまず学問することを心に留めておかないと行けない、アウトドアに行くくらいなら読書しようよ、遊ぶって言うのはなにも外に出るだけでなくて、家でごろごろしていることも遊びにはいるのだということ、でしょうか。ここで言っている学問というのは、知識の断片だけを得るためのカルチャースクールでのまなびではなくて、すべて広くに共通する考え方とか、問題解決能力を身につけるためのまなびをしましょう、ということみたいです。 この作者は声楽を趣味で初めて、それが高じて、作曲までしている、っていう下りが、何か心に残りました。 全体的に見て、一見論理だっているようで、実は何を言っているのかよくわからなかったので、この本の一番最後のまとめを少し引用しておきます。ここが、作者の一番にいたかったことだと思います。 「諦めず、惓まず弛まず、いつも前を向いて最前をつくして努力さえしていれば、やがて天がそれを認めてくれるだろう。(本居)宣長のいうように、志と努力さえあれば、晩学だからといて諦めるには及ばない(この場合の晩学は定年後の暇な時間を潰すことは含まれない) そして、その忙しい生活に疲れたら、そっと休もうじゃないか。人里離れた山林に隠れて、あるいは古い友人と下らぬ話にでも打ち興じて…。 いつも何かをしていること、そして時には、一切何もしないで、茫然と時を消すこと、そうやって、人生は忙しく、苦しく、そして楽しく過ぎていくのである。」(カッコのなかは、拙注) 知性の磨きかた
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知性の磨きかた (PHP新書) 林望著
林 望知性の磨きかた ...続きを見る |
デミアンの本棚 2007/08/05 14:28 |
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