愛知万博ボランティア報告

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今になってみると真剣に活動をしているみなさんには本当に申し訳ないのだが、今回このボランティアに参加した最初のきっかけというのは本当にささいなことだった。「モリゾーにもう一度会いたい。」この気持ちからスタートしたのだ。池袋アムラックスでモリゾーの着ぐるみに初めてあったときに、モリゾーに惚れた。そして、愛知でもう一度会うと心に誓ったのだ。

シャプラニールのメーリングマガジンを見たときに、「まさしく私がやりたいのはこれだ!」とひらめいた。そのメールは愛知万博のボランティア募集のお知らせだった。シャプラニールとはバングラデシュを主に支援しているNGO。お金だけを支援するのではなく、職業から収入につながるような、自立のための支援をしている。日本のODAとはえらい違いだ。バングラデシュは一昨年夏に個人旅行をしたばかりで、とても興味を持っている国の一つである。いまは分からないが、以前は「世界で一番貧しい国」と言われていた国でもある。早速夏休みの予定を確認してボランティアに申し込んだ。折しも、彼と別れたばかりで、夏休みの予定がぽっかり空いたところでもあった。

 7月の事前研修会に出席して、私以外のボランティアは大学生と高校生しかいない。社会人がいない、、、大丈夫だろうか?とても不安になった。確かに普通に働いている人は、5日間しかとれない夏休みにボランティアをしようとは思わないかもしれないし、日程も合わないかもしれない。宿泊所が合宿所のような雑魚寝ですごすところという話も聞いて、とても不安な気持ちになったが、ここまできたら行くしかないだろう。

 ボランティア初日の前夜。冷房が十分に効いていないその宿は、名古屋から電車で4駅の千種駅から歩いて10分ほどのところにあった。受付で「シャプラニールのまどですけど、、、」といっても、反応は鈍く???という応対。大丈夫かなと不安な気持ちになる。4階のその部屋のドアを開けると、8畳ない部屋に布団が4つ。布団を敷いて荷物を置いたら足の踏み場は残らなくなるくらいの広さだ。洗面もトイレも風呂ももちろん部屋にはついていない。布団の交換も3日に1回だそうだ。う~ん、合宿所、、、その言葉は正しいかもしれない。1階の宴会場と見られる畳部屋では、部活で合宿にきている様子の高校生がいて荷物が汚く置いてあり、まさしく雑魚寝生活を送っているようだった。

 朝5:45置きで万博会場へ。地下鉄で本郷駅まで行き、そこからタクシーに乗る。どうやらそれが一番の早いらしい。朝のリニモは乗るまでに何台も見送らなければならない。タクシーには前の座席に2人、計5人で乗る。乗り合いタクシーだと500円で行くところを、1人400円台でいけるのだから、少しだけ割安か。それでも、道が混んでいて500円以上になった日もあるから、同じか。初日を迎え、緊張たっぷりで万博のゲートをくぐる。8:00過ぎごろ。一般入場者用のゲートはすでにお客さんでいっぱいである。

 働いた場所は「遊びと参加のゾーン」内、地球市民村8月出店「バングラデシュの刺繍館」。入り口入ったすぐのところにはリキシャ、中にはいると横4メートル、縦2.5メートルの巨大ノクシカタ。ノクシカタというのは刺繍で、シャプラニールではこの刺繍を用いてフェアトレードをしている。

 ボランティアに参加したのは6日間。説明会では学生ばかりで不安になったと書いたが、損得勘定を抜きにして誰かのために何かをしたいという思いと、若いパワーをひしひしと感じた。そして、それが自己満足とか犠牲とかいう言葉とほど遠いところで、みんな楽しんでいるのだ。名古屋から参加するボランティアも含めて、学生半分、おばさんと呼ばれる人たちもいた。ボランティアをする人は女性ばかりなのが気になったが、、、(男性は2人しかいなかった)

 高校生でこのボランティアに参加している人のことを考えると、わたしの高校生時代と比較せずにはいられない。

 とてもくだらない話になるが、8月のホットペッパーに次のような内容のことが書いてあった「ボランティアにツキあり。新しい出会いあり」私はかなり期待してしまったが、結局新しい出会いという意味では確かにたくさんのひとと知り合うことができたが、恋愛運が向上したということは残念ながらなかった。

 6日間愛知万博を楽しんだわけだが、地球市民村の良いところを挙げてみたい。企業のパビリオンは一方的である。長時間並んで、コンパニオンの女性が一方的に説明して、乗り物に乗ったり映像を見たり、展示を見学したり。各国のパビリオンは、展示物を流れに沿って見るのみ。そこには双方向のコミュニケーションは存在しない。しかし、地球市民村のブースはどこも、会話が発生していた。一方的に聞くだけではなく、見るだけではなく、何人かいるそのブースのスタッフと会話を楽しむことができる。これは、他のパビリオンにはないことだと思う。そして、この「会話できる醍醐味」を楽しみに、地球市民村のリピーターになっている人もいるという。

 この6日間で何人の人に声をかけたであろうか。時には自分の趣味のことを語ってくれたり、旅行して得た体験のことを教えてくれたり、刺繍について詳しく教えてくれたり。普段「先生」をしているだけでは聞けない話をたくさんすることができた。東京都には「ボランティア休暇」という制度がある。しかし、それは災害救助や障害者のための介護補助、東京都が直接主催する国際的なもので外国人を言語的に補助するもののみにしか認められない。私が今回やったようなボランティアも認められれば、良いのに、、、見聞の狭い先生としてもっと視野を広めるために必要ではないかと思う。

 今回動機が不純ながらこのボランティアに参加して、まわりのみんなの純粋で楽しいボランティアの気持ちに触れることができた。パビリオンの中を制作する段階から参加しているひとも数多くいて、私ももっと前からいればもっと気持ちが通じ合えたのに、と思うと同時に、今後の活動にも参加して、絆を深めていきたいと思った。また今回参加したこの団体だけでなくて、誰かのために無償で何かをして、人のためになり、同時に自分の楽しみにつながることを継続してやっていきたいという気持ちを新たにした。

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